

軽度知的障害のお子さんを持つ親御さんは、お子さんの未来について心配が絶えません。
お子さんが小学生、。中学生の間に、お子さんに何をしてやれるだろうか?といつも考えていらっしゃいます。
そのお子さんにしてあげられる一つが、少しでも勉強ができるようにしてやることと思われることが少なくありません。
当該学年の学習が無理なのは承知されています。
でも、そのお子さんのペースで良いから、少しでも読めるようにしてあげたい。計算ができるようにしてあげたいと考えて、個別指導の塾に相談に来られます。
また、支援学校では無く、高校の中にも知的障害のお子さんを受け入れて、その子立ちに合わせた指導をする学校もあり、そこへの進学を希望される方も少なくありません。
そこでは普通の高校のような学力試験はありませんが、入学後のことを考えれば、何もしないままで入学しても、そこで有意義に過ごすことはできないだろうと思い、過ごしでもできることを増やそうと思って、個別指導塾で勉強をされることになります。
まなびの森でも今までに5名ほどの、軽度知的障害のお子さんを受け入れてきました。
基本的には、算数ならば中学生であっても小学校の計算の習得が目標になります。
国語は小学校低学年から中学年程度の文を自力で読んで質問に適切に答えられるようになることが目標になります。
これらは、彼らが大人になって社会に出ることになったときに、少しでも上手く社会に融け込んでいくためのスキルです。
多くのお子さんが算数の繰り上がり、繰り下がりのある足し算、引き算ができないでいます。
先ずはそれをできるようにすること。
次に、九九を少しでもできるようにすることを目指します。
99ができれば、2桁のかけ算という感じで、割り算の簡単なものまでできるようになれば良いなと言う感じです。
スムーズにできる子どもの中には、分数や小数の基本的な事もできるようになることもあります。
しかし、多くの場合は、今週できても来週はどうかな?という感じで一進一退で、なかなか思うようには進んではいけません。
国語の方も、行間を読み考えることはなかなか難しく、言い換えや要約などもできるようになる事は自力では難しいです。
ですから、表面的に何が書いてあるのかを正しく読めるようになる事が目標になります。
そして、質問された答えがどこに書いてあるかを見つける練習をします。
これらについても、モチベーションの問題と、自発的に答えを探すということ自体がなかなか難しいので、誘導しながらと言うことになります。
そんな感じでも、3ヶ月、半年、1年とやっていく間に確実にできることが増えていることは分かります。
ただ、彼らの成長のペースは、同じ年代の定型の子立ちの成長よりもかなりゆっくりなのです。
どれだけ頑張っても、時間と共に差は広がります。
そのために、少しでもできることが増えて、周りの子立ちとの差が縮まればと期待している親御さんは、一年くらいすると、周囲との埋まらない差に無力感を感じて、通塾を断念されることが少なくありません。
それは、入塾当初は、周囲の子立ちに追いつくことなど期待していないと言っている親御さんであっても例外では無く、勉強をけなげにしているお子さんを見ていて、差が縮まらないことにやっても無駄と感じ始められるようです。
ですので、中学卒業まで塾が続くお子さんは半分にも満たないのが実情です。
私としては、そんな学びであっても、彼らのプラスになると信じています。
そして、どうしていけば、彼らの学びが少しでもスムーズに進められるのかを日々考えています。
ただ、現実として費用対効果、お子さんに費やした塾代に対して、どれだけのことが身に付いているのか、どれだけお子さんが喜んでいるのかなどを考えていくと、お子さんを塾に加代させていたいと言う気持ちも、段々と薄れていくようです。
残念ですが、それが今までの、まなびの森での状況です。